ブルカ

日本にいると、イスラム教についての討論なんて、皆無だと思いますが、世界中ではかなーーり頻繁に話題になる。
ほとんど毎日ラジオやテレビ、新聞などで盛んに討論されています。



特に、フランスが公共の場所でのイスラム教の女性の被り物を禁止してから、燃え上がっています。炎上ってやつね。


先ほどもオーストラリアのテレビで討論会してました。
ブルカ(一番顔をかくす服装)は治安のためにだめだ、とか相手に失礼だからだめだ、とアンチイスラムは叫んでいます。

クールなノンモスリムのバングラデッシュ人のコラムニストが言っていたことが印象的。


「自国に生活していると、イスラム教と文化は同化しているので、何も考えないで着用している人が多い。
ところが、海外に移住したイスラム教の人々のほうが、断然自主的にイスラム的服装を選ぶ。
なぜか?
それは西洋では「自分とは何か?」というアイデンティティーを考えることになる。(個人主義だから)また、移民は差別を受けるゆえ、反抗的(というか、強く自分を示したくなる)にもなる。西洋的な考えの上でのイスラム的選択。」


なるほどねえ。


「女が抑圧されている」とか言われると、移民したイスラム教の女性たちは怒る。
「これは、私の選択です。誰も強制していません!」
アイデンティティーなわけだ。



異質なものに触れると、自分を守るために、お互いに反応しちゃうよね。


私の考えは、、、、いいじゃん、ブルカ着てたって、です。


そんな中で、私とポールは昨晩「サウジアラビア ナショナルデー」の夕食会に招待されて、行って来ました。国の奨学金をもらって大学に来てる学生たちが、政府からたんまりお金をもらって、パーティーを開くわけです。


昨年はポールだけ出席。今年は私ものこのこついて行きました。だって、アラブ人って私にとって未知。知りたーーい。
デーケアでサウジの子を預かったけれど、ちょっと時間にルーズ。その程度しかしらないんです。



女の人が公に出ない文化だし、私が行ったら失礼かしら、、、なんて思いながら会場に到着。
男の人がだくさん立ってニコニコと挨拶してくれます。
本国人同士では、キスキス、ハグ、肩たたき、とかなりスキンシップしています。
「コーヒーどうぞ!」といただいたコーヒーは、カルダモンが入っている、ほとんどハーブティー
「サウジの棗は世界一です!!!!」とドライデーツ(棗)がお茶請け。


席に着くと、隣はオーストラリア人だけれど、旦那がインド人の奥様でした。シーク教徒なんですって。


サウジの女の人たちははじーーっこのテーブルに固まって男の人たちに背をむけて、女だけでおしゃべり。


男の人たちは国の歌を聴きながら、みんなで輪になって手をつないで、踊っている。不思議な短調の音色。


とにかく、男同士、仲良しーーー。肩抱いたり、キスしたり、握手したり。酒が入ってないのに、ハイ。
なんか、微笑ましかった。


ポールも「先生!」といって数人の学生に手を握られて挨拶。
最後には「お土産があります」といって、手を取って連れて行かれました。


サウジ人、男同士、触るの多い。


私のほんの数時間の感想では、
サウジは新しい国。
人々は素朴。
なのに、いきなりお金がある国になっちゃったから、文化や習慣が近代化についていくのが大変なのかなあ、と。
そのまま、良い文化だったら保存されてもいいと思うけどね。
西洋的見方をすると、「女性解放」とかいって、変化を望まなければいけないのかもしれないが。
ここに、来ているサウジ人に限れば(恵まれているグループ?)女の人も、不満はなさそうだけれど。

でも、本読んでみたいなー。サウジについて。
きっと内側の暴露本なんかは出ていないんだろうけど。
(昔本田勝一の本は読んだ。)


お土産は、白地にサウジとオーストラリアの国旗のTシャツと帽子。
ポール「どこに着ていこうか・・・・」