読書感想文

きれいなワライカワセミが今年も我が家の洗濯干しにやってきました.
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さて,「さよなら,オレンジ」という本を送ってもらったので読みました。
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読む前も読んだ後も推薦文などにはピンときませんでした。
なんで、本の周りにくっついてる紙に書いてある推薦文っていつもピント外れで、くだらないのか、、、。


一言で言うならば、ここに書かれていることがフィクションであったとしても、
隅々まで、「生々しくワカッテしまう」感じがするということですね。(文学的な評価はわからない。)
それだけ、登場人物の全てがオーストラリアに住んでいれば普通にいる人たち。
特に私も移民ですからオーストラリアに来たら感じる「冷たさ」「暖かさ」、また移民として焦る心の浮き沈みの状況もよくわかります。
舞台もシドニーなどの大都会ではなく、地方の街であり、大学があるというところも、理解しやすい。
(多分、ヴィクトリア州の何処かでしょう)


そして、最後にこの国でやっていこう、と心が固まっていく、その様子も体験済み、ウィットネス済みです。


これを、オーストラリアに全く来たことがない人が読んだらどんな感じがするんでしょうね。
きっと私とは全然違う感触だと思います。



主人公の女性は渡豪7年目にして、この国で永住権をとったという事が書かれていますが、私もやっと9年過ぎて「いつかこの国を出て行くんだ」という思いを葬ることにしました。実際、何処かへいくかもしれまぜんが、気持ちの上でです。


嫌だと思っていた地元化、をすることにしました。


なぜ嫌だったのかというと、「私は日本人」なので仕事をしても社会の中で「ハンディーキャップ」がありすぎる。
自尊心を傷つけすぎたくないという自衛心からだったとおもいます。


でも、この国はやっぱりすごいところがあります。
人手不足ってこともありますが、多少不器用でも、一生懸命やって、何か貢献できれば、認めてくれるのです。
本の中でも肉を切る仕事についているアフリカ人の女性がどんどん仕事で認められていく様子が書かれてあります。


本人はコツコツとやっているだけです。


考えてみると、他の国で、そんな事をさせてくれるでしょうか?
昇進させてくれるでしょうか?


私は保育所で勤めていますが、日本の保育所で日本語もままならない外国人の先生って存在しますか?


自分で働きながら、よく私を受け入れてくれたもんだ、と感心しています。
雇う方も適当っていうこともあるのかもしれませんが、、、、



私もいま、コツコツとできることだけやっていますが、
最近のスッタフミーティングで思いがけず、私が不器用ながらコツコツやってきた事が褒められました。
言葉で上手く表現できないので、たくさん音楽を使って遊んでいます。
それを評価してくれました。
なんか、オーストラリア人って褒め上手。

ダメ出しが文化の日本にはもう帰れないかもしれません。


この本は、お友達の日本人ママたちに回し読みしてもらおうかな、と思っています。